「今までの自分をとことん嫌になるように」

からだ潜在意識を整えて、楽に自然に生きる。福井てるこです。

治療院に乳がんの方がいらしています。癌から水分が出ています。それが匂いをともなっています。これまで2回のマトリックス・リインプリンティングでかなりの感情解放がありましたが、今回は癌との対話をしました。

<ここから、癌との対話>

癌のイメージを伺うと、ガチガチで黒い岩山、ぼこぼこしている感じだそうです。そこに近づいて、しばらく側にいさせてほしいと言ってみました。一緒にいると自分まで固まってしまいそうとおっしゃいましたが、触るとそんなに固くもない感じだそうです。濡れているような感じだそうです。

ゆっくり時間をかけて聞いていきました。
(なんで広がっちゃうの?)
「広がりたいから。」
(なんで広がりたいの?)
「苦しいから。」
(なにが苦しいの?)
「悲しいから。」

なでているとほぐれてきました。
黒かったのが白くなってきました。

(なにがしたいの?)
「何がっていうんじゃない。暴れたい。発散したい。溜め込んでいる。 怒り。」
(誰に怒りがあるの?)
「自分。」
(どの時の自分に対して怒りがあるの?)
「働いている時の自分。演技をしていた。」
(今はどれくらい演技をしているの?)
「40%」

「自由奔放にのびのび、両手を広げている。そんな自分になりたい。」

(なぜ匂いが出ているの?)
「今までの自分を嫌になるように。」
(なぜ水分が出ているの?)
「今までの自分をトコトン嫌になるように。困るように。」

ここで私は、どの手法をやればいいか癌に聞いてもらいました。催眠療法か、マトリックス・リインプリンティングかフォーカシングか、アクセス・バーズか・・・良いかもしれないものはいろいろあるので聞いてみるのが早いのです。もし私に出来ることがなければ無駄ですし。
(福井さんに出来ることはありますか?)
「アクセス・バーズ」

・・・癌との対話、ここまで・・・

 

 

一概には言えませんが、癌になる方はとてもいい方が多いように思います。他人に不快な思いをさせないように気配りの達人です。しかし、自分自身を後回しにしているのです。なので、実は強い怒りを溜め込んでいます。それを顕在意識では気づいていません。癌に限らず病とは、本当の自分を生きるための目覚まし時計だと思います。だから、その変容の最中に激しい動揺や感情の解放があるのは当然なのです。「もう嫌だ!出来ない。無理だ!」そう思う時が何回もあるでしょう。今までの自分の在り方とは違う在り方になるということはそういう側面があるのです。 口で言わなければ体で言い出す、これは私が学んだ「病気をやめる・やめさせる心理技術」の開発者、梯谷先生の言葉です。

皆さん、頭ではわかっているとおっしゃいます。自分を大切にすること、もっと感情を出すこと、、、しかし、その頭でわかっていることを体まで落とし込むかどうかが分かれ目なのです。そして、それは私が無理やり出来ることではありません。他人がさせることは出来ないのです。本人が気づいて行動していくしかないのです。果てしない道のりに見えることでしょう。

私は若い頃、新劇の舞台役者でしたが、その頃言われた言葉を思い出します。「バカじゃ出来ず、利口じゃ出来ず、中途半端じゃなお出来ず」じゃどうすりゃいいんだよ!思わず泣き叫んでしまいます。しかし、そこからなんです。そこからが治癒への本当の入り口なんです。どん底まで行って、どん詰まりまで行って、八方ふさがりになって、理屈や知性では歯が立たなくなった時、本当のあなたが現れるのです。自我が敗北して今までのあなたでいられなくなった時、本当のあなたが現れるのです(実は自我というもの自体が幻想なので、本当は敗北はないのです。魂に勝ち負けないのです。経験があるだけです)。野生のあなたです。生命力が漲るあなたです。何かを守ったままではカッコつけたままでは絶対に辿り着けないあなたなのです。私はあなたがあなたを見つけ出すようにサポートしているだけです。病はきっと自己の本質を生きるためにあるのです。

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。