「始まりは殺人」ヴィパッサナー瞑想修行 その2

「瞑想は怖いんだって!」
今までに何回もそんな言葉を
耳にしました。
今思い起こせば、
そう言われただけで
体に反応が出てましたっけ。
(怖いってコトバは怖いですね!)
今の私なら、「怖い」の中身を
じっくり聞き出しますね。
大体、何が怖いか危険か
言ってる本人は漠然としている
ということが多いですからね。
(人の話は鵜呑みにしない!)
ところで・・・
私はエニアグラムもちょっぴり
かじったことがありますが、
タイプ3が瞑想から最も
恩恵を受けるそうです。
(タイプ3って合理的な人で
成功を求める人。瞑想なんかに
時間を割くタイプではないんです)
つまり最も瞑想しなさそうな人が
実は素晴らしい変化があるのです。
(まぁ、伸びしろがあるんですね!)
だから、うわぁ~苦手だわって方は
機会があったらぜひ!です。


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さてさて・・・・
今まで様々なものをやってきた私は
もちろんヴィパッサナー瞑想も
初めてではありませんでした。
違う流派のではありますが。
ラベリングするのが、
ヴィパッサナーだと思って
いましたから、このゴエンカ氏の
「カラダを感じるだけ」の瞑想には
縁遠かったのですね。
しかし、ここ最近の気付きで
私は「感じる」ことが超苦手だと
自覚してしまったのです。
周囲も自分もわからなかったのです。
元プロの舞台役者であり、
鍼灸マッサージ師ですからね。
自分の感情もしっかり感じるし、
微細な体感覚もビンビンに感じて
いると思われていたのです。
特にアクセスに出会ってからは
感情や感覚を感じるのがすご~く
苦手だと気付いてしまったのです。
すぐ「思考」してしまうのです。
頭の中で言葉に変換してしまうのです。
これは、鍼灸の勉強や
心理やセラピーの勉強を
やり過ぎた弊害でもあります。
言葉にしたり、概念を仕分けして
これは○○系だな、あれは△△系だと
カテゴライズしてしまうのです。
「そのままを味わう」という
シンプルなことが出来なくなって
いたのです。
頭でっかちになっていたので、
徹底的に「感じる」ことを
やってみようと思ったわけです。
ただ、このヴィパッサナー瞑想の
詳細は知らなかったのです。
白隠の軟その法みたいな物かな?
くらいでした。
あんまり調べずに、先入観なしで
参加するのがいちばんですね。
と、また長い前置きですが・・・
研修は10日間。
ただ、前日夕方までに着いて
申し込み手続きや説明を受けます。
解散は10日間が終わった翌日の朝です。
なので、12日間なのです。
集合したその日は
まだ話すことが出来ますが、
翌日からは「聖なる沈黙」です。
この一切しゃべらないということが
効果的なんです。
(もちろん質問タイムはあります)
修行に耐えることが出来るか、
緊張と軽い興奮が疲労になり、
夜9時半の就寝時間にはぐっすり。
朝は4時起床です。
しかし、幕開けは悪夢でした。
これまで何回か見ている私の前世。
人殺しの夢です。
人殺しをしてしまった私は
恐怖のあまりそれを隠してしまいます。
ある時は肥溜めに入れ、
ある時は、駐車場のコンクリートの下。
ところが、それがばれそうになるのです。
この日のシチュエーションは
地面に埋めたパターン。
ヤンキーみたいな若者が
私に言います。
「知ってます?この下に
マネキンが埋まってるんですけど、
本物の死体も混ざってるんですって」
私の心臓は爆発しそうです。
殺人の夢は珍しくないかもしれません。
夢から覚めると「なんだ夢か!」で
ほっと安心される方がほとんどでしょう。
しかし私の場合はほっとしないのです。
目覚めても後悔や恐怖の気持ちで
胸が押し潰されそうなのです。
「ボヘミアン・ラプソディ」の
もっと酷いような心境なのです。
パチンと目覚めた瞬間から、
激しい後悔の念で、喉に違和感が。
異物を飲み込んだ感触があるのです。
瀬戸物の食器を食べていたような・・
なんだこりゃ?!
さすが、ヴィパッサナー瞑想。
瞑想してないうちから
潜在意識の深いところにあった
「後悔」や「罪悪感」が
早くも浮上してきました。
初日から深い所をえぐってきました。
もう逃げられない!私は観念しました。
(続く・・・・)

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。