「農夫と洪水」の話

ジョーン・ボリセンコ医師の「自己変容の炎」の中にこんな逸話があります。
「薬を飲むか飲まないか」という項です。
『薬を飲むことを敗北のように思ったり、精神を無視した対処法だと考える人が
いますが、断じてそうではないことを強調しておきます。今の社会はたしかに
薬に頼りすぎ、使い過ぎの傾向がありますが、きちんと管理しながら薬を服用
しなければならない場合も多いのです。本人の自前の力が呼びさまされるまで
短期的に使うこともありますし、もしほんとうに生化学的異常があれば長期的に
使うことも必要です。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
薬の助けが必要なのに薬を飲むのを嫌がる患者にたいして、私はよく農夫と洪水
の笑い話をします。』


『農夫の家の一階の窓まで水が上がってきたとき、近所の人がボートをこいで
彼を助けにきました。農夫はせっかくだがと助けを断り、「わしは信心深い
人間だ。神様が必ず助けてくださるさ。」と言いました。
水が二階の窓まであがってきたとき、別の人がモーターボートで助けにきました。
農夫はまたもや断って、「わしは信心深いからな。神様がきっと助けてくださるさ。」と答えました。
農夫がついに屋根の上に登らなければならなくなったとき、ヘリコプターが飛んで
きてハシゴを下ろしました。農夫はそれでも救助を断り、「わしは信心深いんだ。
神様が救ってくださる。」と言いつづけました。
そのうち農夫は自分が<死んで>天国の門の前にいることに気づきました。
「これはいったいどうしたわけだ。」と農夫は聖ペテロに言いました。
「なんで神様はわしを助けてくださらなかったんだ!」
聖ペテロは悲しげに首をふって言いました。
「まあ聴きなさい。私たちはおまえのところにボートもモーターボートも
ヘリコプターもさし向けてあげたんだよ。』
私には半分笑えて、半分笑えません・・・
神様(宇宙と呼んでも、大いなる存在と呼んでも、お好きな名前でいいでしょう)は
意外な形で助けて下さるかもしれないということです。
あなたがひそかに思い描く格好やスタイルでやってくるとは限らないのです。
そうです・・・化学療法や放射線を、絶対的に良くないものと決めつけてかからない
ほうが良いかもしれません。
それらは、あなたにとっての神様からのボートかもしれないのです。
また、自然療法だから、いちがいに良いともいえません。
見た目や世間の情報、自分の先入観にこだわり過ぎないほうがいいようです。
抗がん剤を、神様の愛だと思って受け続けた人が全く副作用も出なかったという
話を読んだことがあります。
決めつけず、そしてその療法をやるなら、不安や恐怖からやらず、
愛の現れだと思ってやると良い結果が出るような気がします。
末期の悪性リンパ腫が完治してしまったアニータ・ムアジャーニさんは
ワークショップでこう言いました。
「西洋医学と自然療法、、、どちらでもいいんです。
あなたのその療法に対する不安や恐怖のほうが、副作用よりも大きく影響
するのです。どちらを選んでもいいのです。愛や喜びから選ぶのなら、、、。」
固定観念や世間の情報に振り回されず、自分の直感を信じましょう。
そして・・・あまり話を聞いてくれない無愛想な主治医は、
実は神様からの使いかもしれません(背中に羽があったりして!)。

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。