人生に必要なものは・・・バカと貧乏と死ぬ稽古

信仰心豊かな友人がいます。
その人はこう言います。
「人生に必要なのは、、、バカと貧乏と死ぬ稽古だよ。」


おっとっと、どれも嫌なものですね。
でも、その友人は言うのです。
「人間、いつもいつも良い時ばかりではない。
にっちもさっちもいかなくなる時が、誰にでも来るんだ。
でもね、そんな時が魂がいちばん成長する時なんだよ。」
そうかもしれませんね。
今は頭脳明晰でも、交通事故で高次脳機能障害になってしまうかもしれません。
認知症になってしまうかもしれません。
今はお金が上手く回っていても、いつ破産倒産してしまうかもしれません。
今は健康でも、いつ癌を宣告され、絶望の淵に立たされるかもしれません。
バカと貧乏と死、、、こんな出会いたくないものたちが、
人生を救いに来た救世主かもしれないのです。
それは、エゴ(自我)が小さくなるからかもしれませんね。
私たちは、努力すればなんとかなると思っています。
自分が一生懸命やれば上手くいくのではないかと勘違いしているのです。
どんなに頑張っても、上手くいかない経験をさせられる時が
誰にでもやってくるのです。
そんな時、自分というものの小ささを思い知らされ、謙虚になるのです。
感謝を知るのです。
絶望の淵に立たされるからこそ、人生を振り返ることが出来るのです。
有り難くないものたちを、どうにかこうにか受け入れた時、
次の扉が開きます。
頭で理解するだけでは駄目なんです。
本当に腑に落ちなければ、ね。
そうしたら、次のステージに上がれるのです。
それは本当です。
ある患者さんが言いました。
「優秀だった娘がある日突然、登校拒否になりました。
学校に行きたくないと言い出しました。
なだめたり、怒ったり、どうやっても駄目でした。
口では『学校に行かなくてもいいよ』と言ってみたり、、、。
でも、口先だけじゃなく本音から『行かなくていい』と思えた時、
娘は変わりました。本当に変わりました。
家から出られるようになるまで、2年かかりました。
通信の学校に行き、それから大学にも受かりました。
『変わってほしい』と懸命にやっていた時は何も変わらず、
心から娘のことを『変わらなくていい、そのままでいいんだよ』と
受け入れた時、娘が変わり出しました。
あっという間のダイナミックな変化でした。」
過去と他人は変えられない。未来と自分は変えられる。
でもね、自分が本当に変われば、受け入れれば、
相手や状況は、するする変わっていくのだと、私は理解しています。
出来れば痛い思いをせずに、成長していきたいものですね。

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。