カルマとエレメンタル

ヴィパッサナー瞑想は原始(初期)仏教の瞑想法です。
第一人者の地橋秀雄先生の「ブッダの瞑想法」にこう書いてあります。


「発生してしまった煩悩を放置すれば、その不善心所のエネルギーが出力される強さと時間に比例して、
確実にカルマが悪くなっていきます。カルマを作る核になっているのは、「チェータナー」と呼ばれる
「意志」のエネルギーなのです。これを「意業」と言います。心の中で思っているだけでも、意志が
ともなっていれば、意志的行為としてカルマが形成されていくと仏教では考えられています。
たんなる身体的行為がカルマを作るのではなく、殴る瞬間のエネルギー、暴力というアクションにまで
及ぶほど強くなった怒りや破壊的な衝動など、対象を嫌う「チェータナー(意志)」のエネルギーが
カルマを作っているのです。身体的行為がともなっているので「身業」と言います。
行為の実行にまでは及ばなくても、「どついたろか!」「ぶっ飛ばすぞ!」などと言語的行為として
発話されれば、その言葉が相手に深刻な影響を及ぼすのが普通です。腹の中で思っているだけの「意
業」よりも強いが、「身業」ほどではない「語業(口業)」と呼ばれる状態です。
身口意の三業の根本は、「意志(チェータナー)」のエネルギーです。身体的行為に打って出なくても
ハラワタが煮えくり返った状態の心のエネルギーは強烈なカルマを形成していきます。怒りだけではなく
欲望や愛執のエネルギーもまったく同じです。
なぜ、心を浄かにしなければならないのか、その答えの一つは、心の中で不善心のエネルギーを発する
こと自体がカルマを悪くし、未来に苦受の現象を経験させられる原因になるからです。誰とも争わず
おとなしく生きている人でも、想念の内容が悪どいものであれば、悪いカルマが作られていきます。
煩悩を回避しきれず、発生させてしまったなら、直ちに克服の仕事に取りかかりましょう。」
身口意のエネルギーは、まるでダスカロスの説く「エレメンタル」と同じですね。
エレメンタルとは、思ったことや口に出したことはすべて色や形のある実体になってしまう、
そして、大きくなって必ず自分のところに返ってくる、といいます。
それは永遠に消えることはなく(おとなしくなることはあるようです)、
悪いエレメンタルを発動させないようにするには、良いエレメンタルを作るしかないようです。
ダスカロスは、前世でキリストの弟子の一人だったようですが、キリスト関係も仏教関係も
同じようなことを言っているのが面白いです。
面白いと言うより、事実なんだろうと思います。
私の理解では、私たちはたった一つの「命」から分かれたものです。
たくさんの経験をしたいがために、無数の様々な形を持った魂です。
物質はすべてミクロにすれば振動しているといいます。
つまり固まって動かないように見えるものでも、たえずバイブレーションを放っているのです。
目には見えないけれど、様々なバイブレーションの影響を受けながら生きています。
自分自身も様々なものを世界に発信しているのです。
この事実(真実)がわかれば、美しい波動を出したいですよね。
そうすれば、未来は美しいのですから!

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。