自分は病気を治さないと公言する医師、山下剛先生の著書より、、、
「病はエネルギーの凝縮であると前にいいました。症状として感じている、いろいろな不具合は
エネルギーの凝縮、拡散の結果なのです。このように病に至るまでに凝縮を起こさせたもの、その
本体は何でしょうか。私たちの行動が、顕在意識、潜在意識も含めて、すべての意識によって支配
されていることに思い至れば、凝縮を起こさしめたのは、心であることは明らかな事実でしょう。
病気を治すことは、そのような人間の心のありようを、宇宙、大自然、仲間とつながっている、
生命体の有難さ、嬉しさに気付くように導くことから始まります。
どうして病気に至るまでの凝縮を起こしたか、そこのところを明らかにして、症状に手を
つける前に、まず心を持った人間を治すことから始めないと、なかなかに治ってくれるものでは
ありません。君も私も人間同士、生命体同志ではないかと、情をつくして、患者さんがその情を
受け留めてくださったら、その時から癒しが始まるのです。薬や手術のみでは癒しは起こらない
のです。
また、私たちは、自分の身体、心がともすれば凝縮を起こしやすいものであることを理解して、
心身ともに拡散を助けるような日常生活を心掛けることが大切です。身体を動かすこと、
つながりとしての仲間意識をもつこと、そこから生まれてくる奉仕、宇宙とつながった我を
信じることー意識としての自我の確立は不要です、自然と共に存在する実感、自然に対して
畏れをもつこと、自己の生命の発生したところー先祖を尊ぶこと、自己以外の生命も大切に
すること、生きがい、生きる楽しさなど、心にバイブレーションを起こす生き方が必要なのです。
子供の時から躾だとか、生活環境を清浄に保つこと、カミを敬うことなど、いつの時代でも、
精神的修養が必要とされてきた理由は、ここにあるのです。
このように病は、エネルギーの凝縮の結果として生じたものです。早期の癌に対して、外科的な
療法が効果をあげうるのも、エネルギーの凝縮塊を取り除いてしまうことに意味があるのです。
一方、手術や抗癌剤の投与で、良い結果が得られるとは限らないのは、凝縮の結果にたいしてのみ
手段を講じるばかりで、何がそのようなエネルギーの凝縮を起こさせたのか、その原因について
触れていないことに理由があります。」
山下先生は、怒り、悲しみ、苦しみ、不平、不満、むさぼりなどが
凝縮を起こしやすい感情だとおっしゃっています。
何が凝縮させたのか、その原因を探るのが催眠療法です。
自分の病の原因を自分で見つけ、納得し、解放していくのです。
あとは、不安や恐怖に固まって(凝縮して)いる心を、拡散(発散)の方向に持っていくのです。
あなたの心は、広がっていますか?
あの青空のように、無限に無限に広がっていく感じ、、、それが拡散です。
大らかで、気楽で、自由で、何が起こってもそんなに気にならない、、、
そんな気分・感情が、凝縮(かたまり)をほぐしていくのです。
自分のベクトルが、凝縮に向かっているか、拡散に向かっているか、感じてみましょう。
宇宙だって、膨張と収縮をふいごのように繰り返しているそうです。
凝縮するばかりでは、崩壊してしまいます。
縮んで、膨らんで、縮んで、膨らんで、結んで、開いて、結んで、開いて、、、、
私は、何年か前の昼下がりの荻窪の住宅街で、自分が溶けていく消えていく体験をしました。
初めのうちの感情は、至福以上のものでした。
しかし、そのまま消えてしまうことに恐怖を感じ、息を止めて阻止しました。
そして、こんな言葉が浮かびました。
「人間は、多少の不幸がないと、この地上に肉体を構築していられないんだな。
完全に幸福になったら、消えて(死んで)しまうんだ。」
肉体を保っているのは、凝縮する力だそうです。
精神は拡散しようとする力だそうです。
ただ、年齢を重ねるにつれ、精神までもが凝縮の傾向になるそうです。
内に内にどんどん固まって、癌ができるのかもしれません。
子供の頃のような、何にも考えず、ただ遊びたいから遊ぶ、、、
そんな開放、発散をやってみませんか?
思いっきり、野原を走ってみるとか、、、。草の匂いを嗅いでみるとか、、、。