健康に舵を切れ!ー身体をタイタニックに例えるとー

史上最大の海難事故はいくつもの悪条件が重なって起きてしまいました。

見張りが氷山に気付いた時には、時すでに遅し!
「タイタックが、氷山にぶつからないようにするには、数㎞先から
舵を切っていなければいけなかったんです。」
と、ある方が言っていました。


実は、タイタニック号は、近くを通る船から「氷山に注意!」という
無線を6回も受け取っていたそうです。
しかし、この時期にはよくあることと聞き流していたのです。

うーむ、これってまるで私たちと病との関係みたいじゃないですか?

東洋医学をやっている私は、「未病」という状態の方によくお目にかかります。
「未だ病まざるを治す」ってことなんですが、この状態で治療しておけば大丈夫なんです。

例えば、夫はがんになる2、3年前から、お腹に湿疹が出来ていました。
薬を塗ったら治り、また出て、また薬を塗り、また治りを繰り返していました。
私は、夫の身体で何か恐ろしいことが起きているような気がしていました。
もちろんがん検診はしていましたが、まさか、脳腫瘍とは!

というように、ある日突然、がんが出来るわけではありません。

身体のほうは、だいぶ前からシグナルをちゃんと送ってくれています。
湿疹や、疲れやすい、やる気が出ない、風邪をひきやすい・・・のシグナルのうちに
生活を見直したり、治療を受けたりと対処していれば大丈夫なんです。
なんたって、身体には「自然治癒力」がありますから、気の流れをよくしてあげれば
自然に良くなろうって働きが起こるんです。自然に、です。

ところが、これはタイタニックでいえば、まだ十分に舵を切って間に合う
氷山までの距離が十分にある場合です。

慣性の法則みたいなものが、人間の身体にもあるような気がします。
動き始めなら、左に行こうとする船に別の力を加えて、舵を右に切ることが出来ますが、
どうにもはずみがつきすぎて、そのまま左に進んでいくのを止められないって状態です。
氷山が見えてからではけっこう厳しいです。

癌も初期だったら、健康のほうに舵を切ることは容易です。
ところが、どうしても「肉体の慣性の法則」が勝ってしまって、
あーーーーー、氷山にぶつかる!っていう身体になってしまう時があります。
氷山発見っていうのは、癌告知ってことです。
氷山にぶつかるのは、死ということです。

こんな時、一か八かではありますが、
スクリュー逆回転とか、人や荷物を片側に大移動させちゃうとかやってみるべきことがあります。
もちろん、沈没しても助かる人は助かります。どんな末期でも治る人は治ります。

自分の身体がどっち(病か健康か)の方向に向かって進んでいるのか?
そして、コントロール可能な状態なのか。
また、あちこちから様々な無線(シグナル)が来てはいないか?

立ち止まって感じてみるのもいいかもしれません。

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。