S様
私には,直径9cmほどの子宮筋腫があります。
どの病院でも「手術は免れない…」との診断を
受け入れられず,昨年12月から東洋医学で
何とか治せないものかと,とある鍼灸院に行き,
その先生に福井先生を紹介していただきました。
そして6月5日。
行くまでは,とても緊張して不安さえ
感じていましたが,ドアを開けて福井先生の
お顔を見た瞬間,その緊張は解けました。
11時から先生はたくさん話を聞いて
くださいました。私の子宮筋腫のことや,
母の病のことで恐怖感が付きまとい,
母を救うためにこの一年間必死に活動していたこと,
そして,2年前に失恋し,その思いに苦しめられていたこと,
仕事が激務で身を酷使して生きてきたこと…等。
何年分の思いを吐き出したのでしょう…。
気づくと先生との会話は一時間を超えていました。
徐々に気持ちを吐き出していくうちに,
安心して何でも話せる先生なのだということを感じました。
その後,ヒプノセラピーの流れについて,
説明をしてくださいました。
注意事項,こんなときどうするなど,
あらかじめ教えてくださっていたので,
施術に入る時には特に不安はなく
「楽しみ」という気持ちの方が優先していました。
いよいよヒプノセラピーが始まりました。
始めに深呼吸をします。最初に先生が
「まな板とレモンを包丁をイメージしてください」
と言って,イメージはできたのですが,
それを切ったり手に持ったりするところまでは,
この時点ではできませんでした。
その後,私は深く深く催眠状態に入っていきました。
まずは,お花畑に行きます。
一面に黄色,白,赤のお花畑が広がっていました。
「花びらはどんな形をしていますか~?」と言われ,
よく見てみると細くてたくさん付いている花で
あることがはっきりわかりました。
お花畑に木があることも確認しました。
いずれも先生の問いかけに反応して景色を
確かめていく作業が行われました。そして,
先生の誘導により突如階段が現れ,
それを下っていくことになります。
私の場合は,明るい茶色の木でできた
手すりのない階段でした。
到着したところは,以前住んでいた
家の近くにある公園です。
私は4歳でした。
幼少の頃,母と離婚した父親と一緒に公園にいます。
父といることが分かって,私は涙が出てきました。
4歳の私は帽子をかぶり,ジーンズ生地の
ワンピースを着ていました。
滑り台で遊んでいて,父はそれを写真に撮って
喜んでいます。
しばらくすると,家に帰ります。
家の台所には母が立っていて,
少し怒っている様子でした。
父親は別の部屋に入り,私は二人が
なぜケンカしているのかが理解できませんでした。
そこで,先生は,
「なぜケンカをしているのか,聞いてみますか?」
と言って,
「お母さんに聞きますか,お父さんに聞きますか?」
と言うのです。続けて,
「それとも,お母さんの意識の中に入って聞いてみますか?」
と言われて,それが一番しっくりしたので私は返事をしました。
母に聞いてみると,
「遊んでばかりで,家事を手伝わない。
だから怒っている」ということがわかりました。
それを父に伝えると,父は
「悪気はない,家事は,母がするのが当たり前」
という答えが返ってきました。
私は父に「お母さんを手伝って」と伝えると,
父は母のもとへ近づき,手伝おうとします。
しかし母は,それを拒否します。
父が手伝うと,汚れるし,余計に手間がかかる
ということでした。
二人が通じ合わないことに悲しさを感じました。
そこで,父と出かけました。
車で海に行ったのです。二人で浜辺に座り,
ただただ海を眺めていました。
出店がたくさん並び,人で賑わっていました。
しかし,私は母がいないことが寂しかったのです。
すると先生が「お母さんを呼んでみましょう」
と言うと,笑顔の母が現れたのです。
三人で海にいる。…このことこそ,
私が求めていた家族の姿だったのかもしれません。
本当に幸せでした。この場面は十分満足できました。
すると今度は,
「一番行きたいところに行きます」という指示があり,
気づくと私は2年前の職場のデスクに向かって資料を
作っていました。
このころの私は多忙を極め,
睡眠時間を削りながらものすごい量の仕事を
こなしていました。
このときの感情は,
「もう疲れた。帰りたい,やめたい,苦しい,
もう満足するほどやった,もう終わり,
誰も手伝えない内容をやっている」と
言うことでした。
それを見て,今の私はただただ悲しくなるばかりで,
「かわいそう,助けたい,恋をさせたい,ハグしたい」
と先生に伝え,ハグをしました。恋はしたいものの,
私の中で次の恋に行かれないほど引っかかっている彼との
場面に移り変わりました。
そこは,2年前に別れ話を切り出されたとある公園。
あの時と同じようにベンチに並んで座っていました。
「別れたくない。何で別れなきゃいけないのかわからない」
私はそう言いました。そして,その場にいることが
つらくてつらくて,それを先生に訴えました。
すると先生は,「彼の意識の中に入ってみますか?」
と言って,私は彼の意識に入りました。
その時に出た言葉は,「嫌いになったわけではない。
でも,相手は自分じゃない。もっと別の人と一緒に
なったほうが幸せになれる…」と言いました。
このとき,彼は私を嫌いになったわけではない,
裏切られたのではないということをはっきり感じました。
そして,「彼に伝えたいことはありますか?」
と言われたので,伝えたいことは一言だけでした。
「ありがとう」という言葉です。
とても切なく思いましたが,
これですーっと心の中の塊が溶けていきました。
場面は切り替わり,安心できるお花畑へ戻ってきました。
先生に「さっきと違うところはありますか?」
と言われました。そこには,ピンクの花が増えていました。
花びらも大きく,色も濃く,一層鮮やかなお花畑に
なっていました。そして,子どもが二人,
黄色い蝶を追いかけて遊んでいます。
よく見ると,少し大きいのが女の子,小さいのが男の子,
二人が兄弟であることがわかりました。
しばらく笑いながら見ていましたが,
その二人は私の足もとに近づいてきたので,
私の子供だと気付きました。そして,ベンチに腰掛け,
みんなでお弁当を食べます。サンドウィッチや
おにぎりがありました。
目の前には,顔がはっきりしませんが,
旦那さんと,母も元気にそこにいました。
五人でピクニックしているのです。
このことがとても幸せでいつまでも
ここにいたいと思いました。しばらく,
先生は時間を取ってくださり,
私が十分味わったところで,
催眠状態からもとの意識に戻してくれました。
終わってからも,じっくりと話をする時間を
とってくださいました。
とても不思議な体験でした。
それ以降,心が軽くなったような気がします。
心の塊を感じたら,ヒプノセラピーを体験することをお勧めします。
(長文のご感想ありがとうございました。
子宮筋腫との対話は、ヒプノの初回ではなく
2回目にしていただきました。
まずは、子供時代の自分を十分癒すことが
重要だと考えています。
『幸せな気分』を感じていただくことが
元から幸せであった、自分の中に幸せがあったと
いうことを思い出すのだと思っています。)