夫が、近所のH脳神経外科で「脳腫瘍」があると言われた前日、実はとても不思議なことがあった。
昼間、荻窪の住宅街を鍼灸の往診先へと歩いていた時だった。
なんだか、とてもいい気持ちになってきた。それはどんどん「いい気持ち」を通り越して、言葉では上手く言えない状態だった。
「これが、至福ってやつかな?」
そのうち、周りに自分が溶けていくような感じがした。自分の身体の細胞がたらこの粒々のようにパラパラッとばらけて、しかも透明になっていく!!!
「ヤバイ!自分が消えてなくなっちゃう!」
まるで、溺れたように焦った。気持ち良いのはいいけど、自分が無くなってはたいへんだ。真昼間の住宅街で、私は一人パニックに陥った。消えたらいかん。消えたら終わりだ。消えたらいかん。消えたら終わりだ。思わず、息を止めた。何とか透明になることは阻止した。ふぅーーーー。なんだったんだ、今のは。その瞬間、言葉が湧き上がった。
「人間は多少の不幸を抱えてないと、肉体を維持出来ない。完全に幸福になると死んでしまう。」
因果なもんだな、人間って。この構造を維持しているのは不幸(と本人が思っていること、意識)なんだろうか?あとは、執着とか怒りとか、、、ま、なんらかの感情が、肉体を地上に留めているのかもしれないな。
後に、フラワーエッセンスをやっている方にこの話と夫の脳腫瘍の話をしたら、「恩寵ですね!うらやましい!」と言われた。は?夫は完治なしの悪性脳腫瘍なんだよ!でも、その方は「大きく変わる前触れなんですよ。」と言った。
うーむ、、、たしかに「大きく変わる」→「大変」なことの連続でしたよ!今もですけどね!