91歳のおばーちゃん

今日は鍼灸の往診の日。
ご近所の方です。
築60年以上の家。
庭には、たくさんの樹木(かなり、伸び放題!)。


91歳のその患者さんは、もう家から出ることはありません。
歩くと、後ろに下がってしまうので(重心の問題かな)、
押してあげないと、前に進めません。
会話は、毎回同じ話題です。
庭の柿の木のこと。
8人兄弟だったこと。
子供の頃、ご飯は米と麦の割合が半々だったこと。
でも、今日はちょっとだけ違いました。
おばーちゃんが、私と同じところから分かれた物(?)って
感じが突然してきました。
思考?いや思考じゃない。
私とおばーちゃんは同じものなんだ。
今は、別々の肉体になっているだけなんだ。
別々の器に入っているだけなんだ。
熱い思いがこみ上げてきました。
なんだ・・・自分が自分に治療しているんだ・・・
なんだか、安心感・・・・・・

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。