孤独の穴に落ちた時

東京・杉並で美座療法をしている施術室、てるこの部屋です。

ゲシュタルト心理学のフリッツ・パールズは「人生の本質は孤独だ」と言っている。

この年になるとしみじみと理解できる。私たちは「死」や「孤独」から逃げている。積極的な生を生きているというよりは嫌なものを避けることが人生の目的になってしまっている。ちなみにこれをLABプロファイリングでは「問題回避型」という。反対に在りたいもの・欲しいものに向かうのは「目的志向型」という。

仕事中毒になって…誰かの世話を焼くことによって…SNSに夢中になることによって…推し活をすることによって…絶えず忙しく走り続けることによって…問題を見つけ、あるいは自ら問題を作り、それを解決することによって…私たちは何とかして孤独から目を逸らそうとしている。

長い人生の中ではどうしても逃げ切れず「孤独の穴」に落ちてしまう時がある。そういう時って誰でもあると思う。

しかし、そういう時こそ変容のチャンスだと思う。孤独にガッツリ掴まれてしまったらジタバタしてはいけない。そうしたい気持ちは痛いほどわかるけれどね。

フリッツの言うように孤独が人生の本質ならば、ドッシリ腰を据えてその味わいを舐めるように味わうのもアリだ。そこからが本当の生の始まり、魂の望みに近づいていくのだと私は思う。

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。