友人が治療に来てくれました。
私の鍼の師匠は昔、「友達は患者にならないよ」とアドバイスしてくれました。
自分をよく知っている人に、体の弱み(心の弱み)を晒したくないから、
ということでしたが、親しい友が来てくれて、私に体を預けてくれるのは
信頼されているということだし、本当に光栄なことです。
友は、首の痛みを訴えていました。
自分では、ストレスだと言っています。
親族から面倒な電話が来てから、首が痛くなったということです。
そして、それは毎回のことのようでした。
最近ある整形外科のサイトで症状を検索して、それがストレスによるものと
解説されているのを見た途端、ぐっと軽減したそうです。
東洋医学では、対極を治療点とすることがよくあります。
体の上部の病は、足の方に鍼をする。
下半身の病は、上の方に鍼をする。
これを、「引く」と言ったりします。
また、腰が悪ければ、お腹を緩めます。
お腹が悪ければ、背中を緩めます。
あえて反対や、遠いところを治療するのです。
この法則は、様々なものに当てはまります。
ストレスで心が参っている時は、体をほぐすと良いのです。
カウンセリングよりも効果的なことがままあります。
マッサージなどで体に触れられると、思考が止み、触れられたことを感じるのです。
考えるのを止めて感じると、交感神経優位から副交感神経優位になります。
つまり、体も心もリラックスするのです。
逆に、体を治そうとする時、心から入っていったほうが早い人もいます。
私の友人も、反応が早いです。
心を乱す人からの防衛のためにガッチガチに固めた体は、
人に話したり、感情を抑え込まず表現することで
しゅるしゅると解放されていきます。
体と心は不即不離です。
「心身一如」といいます。
決して、切り離して考えることは出来ないのです。
体を労わっていますか?
心を労わっていますか?
意外と、心をおろそかししている人がいます。
セルフトーク(無意識のうちに心の中でつぶやく独り言)が
けっこう厳しい人が多いです。
体を楽にしたかったら、自分を責め過ぎないことです。
自分をつい責めてしまうのが癖になっている人もいます。
そして、嫌なことは嫌と言いましょう。
あなたは、もっと自分を甘やかしていいと思います。
自分をぎゅ~っと抱きしめてあげて下さい。