ある方の円形脱毛症の意味

杉並区西荻窪2分の治療院、てるこの部屋です。

現在、円形脱毛症の方が鍼灸治療にいらっしゃっています。昔はストレスが原因とされてきましたが、最近ではストレスは発症のきっかけに過ぎないと考えられています。円形脱毛症では、頭髪に「自己免疫反応」というものが起きています。通常の免疫反応は、体内にウイルスや細菌などの異物が入ってきた際にTリンパ球という細胞が異物を攻撃するというものですが、このTリンパ球が異常を起こし、正常な細胞を攻撃してしまうことがあります。これを「自己免疫反応」と呼びます。つまり自分が自分を攻撃してしまっている(←これが大きなヒントです)のですね。きっかけは、ストレス・風邪・睡眠不足・過度の疲労・胃腸炎・出産・怪我などだそうです。

下の写真の患者様は10円玉大の円形脱毛症ではなく、全頭型といってすべての頭髪が抜けた状態でした。病院で治療を始めて4か月、様々な治療を施してもなかなか生えてこないので、ご家族の紹介でいらっしゃいました。さすがにすべての頭髪がない状態を写真に撮らせていただくことは申し訳なく、3回目の時からの写真しかありませんが、当院の1回目の治療後からすぐ生え始めました。

行っていた治療は鍼灸・ヒーリング・アクセスのボディプロセス(〇〇の復元)です。医師や病院でしないこと、出来ないこと、そういうことを私の治療院では行います。ジャンルで言えば心身医学?と言った分野になるのでしょうか。私は鍼灸師ですから、どんな症状であっても全身の状態を診ます。特に背中の張りや背骨の歪みは必須です。うつ症状の方もそうなのですが、肩こりさんが多いのです。それにお腹やみぞおちが固い!胃の不調を訴える方も多いです。そういう部分を柔らかくしていくと実は心や様々な症状も軽減・良化していく場合が多いのです。たぶんカウンセリングだけよりも変化が早いのは間違いないでしょう。

そして肝心なのは何のために(←ここ重要です。なぜ円形脱毛症になったのかという原因探しではなく、目的を問うのです。これは病気をやめる心理技術の梯谷幸司先生の手法です)円形脱毛症になったのかのお話です。下の写真の方はとても忙しいお仕事をされていて、しかも単身赴任のご家族のために長距離移動の多い生活をされていたそうです。円形脱毛症の他にも、腱鞘炎・五十肩・脚のふらつきなど様々な症状を抱えていらっしゃいました。それでも休むことなく働き続けていらしたのです。以前にも円形脱毛症になった方にヒプノセラピー(催眠療法)を受けていただいたことがあります。その方も全頭型の脱毛症でしたが、やはり潜在意識からのいったんストップしなさいというメッセージでした。

てるこの部屋では単なる体の治療だけではなく、ホリスティック(全体的・全人的)に診ています。つまり、在り方・思い癖・ご家族との関係・お仕事など環境等も含めて考えていきます。一見遠回りなようで実はいちばん確実な方法と思っています。写真の患者様はもう頭髪は順調になったので(腱鞘炎も良くなりました!)、今現在は体調管理で通われています。

初診 写真無し(2020年12月12日)
 

治療3回目(2021年1月23日)
 

治療4回目(2021年2月6日)
 

治療7回目(2021年3月20日)
 

*写真は承諾を得て掲載させていただいています。
*すべての円形脱毛症の方が同じであるということではありません。お一人お一人に合った手法を使います。

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。