東京・杉並・西荻窪の施術室、てるこの部屋です
スピリチュアルにもいろいろあります。ほとんどの人が耳障りのいいスピリチュアルから入っていくのだろうと思います。(ワクワクすることをやればいい)(そのままでOK)みたいな。まぁ、それはある意味そうなんでしょうが、そんな言葉をつまみ食いみたいに断片的に取り入れても人生は決して上手くはいかないと思います。
そして…そんな幼いスピリチュアルが通用しなくなる時が誰でもいつかやってきます。それを試練とも恩寵とも呼びます。高度な成熟したスピリチュアルは甘口ではありません。やはり鍛錬が必要なのです。
日本ではあまり知られていませんが、世界一のヒーラーと言われた人がキプロス島にいました。その人スティリアノス・アテシュリスは印刷局の公務員として働き、人々に生涯無償でヒーリングを続けました。自分の名前が知られないように努めていた彼は自分を「先生」を意味する「ダスカロス」と呼ばせていました。彼は何冊かの本を書いています。入門編としては私は「メッセンジャー」をお勧めします。
ヒーリングや精神修養の方法の本も書いています。どの本の中でもダスカロスはエゴの罠についてしつこいくらいに語っています。霊的能力やヒーリング能力の開花などの華やかな部分に溺れることなく、人間の奥底に巣くうエゴイズムから脱却せよといつも語っていました。これは実に厳しい課題なのです。事実、彼の優秀な弟子でも破門になった人がいます。自分を客観的に観察することは地味ですがとても大切なことです。このコツコツやらなければ身に付かない方法を今日はご紹介しますね。
そのダスカロスのプラクティス(練習・稽古)の中で基本中の基本が「内省」と呼ばれるものです。これは毎晩眠りにつく前に行います。完全にリラックスします。そして朝起きた時から順を追って、今日一日あったことをすべて思い出します。一つ一つの出会い・出来事をもう一度見つめ直すのです。この時、自分自身や誰かを責めることなく、客観的な第三者の目で見つめることが大切です。そして、慈悲と寛大な心を持って、自分自身に次のように質問します。
思ったり感じたりすべきでなかったことで、思ったり感じたりしてしまったことは何か?
思ったり感じたりすべきだったことで、思ったり感じたりしなかったことは何か?
言うべきでなかったことで、言ってしまったことは何か?
言うべきだったことで、言わなかったことは何か?
すべきではなかったことで、してしまったことは何か?
すべきだったことで、しなかったことは何か?
内省の目的は自分自身や他人を責めることではなく(ましてや賞賛することではなく)、ただ公平な目で、自らの思考や行動を観察することにあります。その上で、気づいた点から自らを改めるのです。ダスカロス著「エソテリック・プラクティス」より
かのマザーテレサの名言にもあります。
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
何もスピリチュアルに限ったことではありません。やすらぎに満ちた人生を送ろうと思ったら、暴れ馬のような思考・感情を冷静に観察できるようにコツコツ練習するしかないのです。そして、こう在りたいという在り方に少しずつ修正していくしかありません。「内省」はもう何年も前に知っていましたが、やっとしっかり行う気になれました。人間って切羽詰まらないとやれないものですね。(^^ゞ