105回。
これは、夫の献血の回数です。
私は人生でたった1回しか献血をしたことがありませんが、
夫は、これまでに105回もしているのです。
すごい!です。
その昔、吉祥寺の献血センターで献血すると、
シェーキーズのピザの食べ放題の券がもらえたそうです。
今は、ハーゲンダッツのアイスクリームをもらえたりします。
まぁ、ようするに、夫は食いしん坊だったわけです。
さらに、今はどうか知りませんが、50回献血するごとに、
赤十字主催のパーティに招待されたんだそうです。
夫は、そのパーティに味をしめ、また50回献血をしたのでした。
(そもそもは、「オードブル」というものを食べてみたかったそうです。
「オードブル」って何だろう?という興味が献血の原動力だったのですね。)
話は少しそれますが、初期仏教では善行(クーサラ)を重んじます。
たとえ動機はどうであれ、善行を行うと徳になると言われています。
ヴィパッサナー瞑想の指導者、地橋先生は言います。
「お金が欲しかったら、お金を与えること。
いい情報が欲しかったら、いい情報を与えること。
健康が欲しかったら、発展途上国に薬を送ったり、そういう団体に寄附すること。」
つまり、与えるものと受け取るものは、似ているのです。
お金持ちになりたいのに、労働で与えても、お金はなかなか入ってこないでしょう。
今現在、お金持ちの人は、前世か前々世で、たくさん寄附をした人かもしれません。
夫が、奇跡的に生きているのは、献血105回のおかげかもしれません。
たとえピザやアイスクリーム目当てでも、
自分の血液を知らない誰かの命のために差し出したのですから。
また、長らく骨髄バンクにも寄附していました。
そういう、健康方面の「徳」貯金が貯まっていたから、助けてもらったのかもしれません。
俗っぽい動機でも、「徳」エネルギーの集積は大きいです。
夫の献血の行為のエネルギーは、消えないのです。
廻り廻って、夫自身を助けてくれたのです。