島田明徳さんの「病」の意味 という本にこんなことが書いてありました。
Yさんという56歳の、B型肝炎を25年も患っていた方の話です。
Yさんは、島田さんの
「自分を苦しめている病気は、あくまでも自分自身の身体に起こっている出来事である。」
という文章に強いインパクトを受けました。
そして、肝炎が悪化して何度目かの入院の時、病室にその文章を貼っていたのです。
その言葉の意味が本当にわかっていたわけではなく、
妙に心に引っかかって離れなかったということです。
病室には、可愛いお孫さんの写真も飾って、
毎日「おはよう」「おやすみ」と挨拶していました。
ところが、ある時、可愛い孫と肝炎ウイルスがだぶってしまいました。
突然ウイルスを愛しくなって、
自分の身体の中で、
悪さをしている、遊んでいるウイルスに
「ウイルスちゃーーーん。」
と声をかけてしまったのです。
ご自分でも何とも不思議な意識の高揚があったそうです。
その翌日に検査があったのですが、医師が興奮しながら飛んできて、
「Yさん、治ってるよ!治ってる!」
と言ったそうです。
それから、B型肝炎は一度も再発せず、以前から感じていた体調の悪さも消えてしまったそうです。
これについて島田明徳さんは、これを奇跡だと思うのは、
「自分が生きている」という状態についての理解が
不足しているからだ、とおっしゃっています。
なぜ、私は生きているのでしょう。
誰が私を創ったのでしょう。
本当に不思議です。
病を創るチカラも、癒すチカラも自分の中にあるという気がしてなりません。
「命」とはこの「チカラ」のことなのかもしれません。