ボディ・マインド・スピリット 七級の男メスナー

「ガイアシンフォニー」という映画があります。
地球と人を描いた素晴らしい映画です。
その中のエピソードの一つに、ラインホルト・メスナーがいます。
メスナーは、単独で無酸素で8000メートル級の山、全14座を制覇したアルピニストです。


メスナーは七級の男と言われています。
七級って低そう、、、いえいえ、人間の登攀のグレードはそれまで6段階に分かれていました。
1級は、手も使って登る非常にやさしいルート。
最高の6級は、人間の登れる限界のルートとされてきました。

そして人間の限界を打ち破る「七級の男」メスナー!
メスナーは、新しい技術や道具に頼らず、人間の力で昇る登攀スタイルを追求していました。
数々の本を執筆した作家でもあります。
その中のひとつ、「ナンガパルバート単独行」では幻覚に悩まされる中、
一人の少女が現れ、自分を導いてくれたと記されていました。
極限の中で幻が現れたのか、それは彼自身の本質(高次の自己)だったのか、、、
ともかく、幾度もその少女のガイドで、彼は無事帰還することが出来たのでした。

そのメスナーが、ガイアシンフォニーの中で語っています。
「人は、ボディ・マインド・スピリットのバランスが大事だ。スピリット(魂)やマインド
(精神)がすぐれていても、ボディ(肉体)の部分が低ければ、それに引きずられてしまう。
また、ボディがすぐれていても、マインドやスピリットが低いと役に立たない。
ボディ・マインド・スピリットの三角形が歪んでしまう。
いちばん低い部分の働きしか出来ない。3つをバランスよく大きくすることだ。」
治療でも、ボディの治療はわかりやすいです。
やることはたくさんあるように思えます。

では、マインドやスピリットの癒しはどうでしょうか?
どこから手をつけたらいいか、戸惑う方もいるでしょう。
まずは、マインド(心)に目を向けてはいかがでしょうか?
でも、どうやって?
自分の呼吸を感じて下さい。
吐いた・・・吸った・・・
お腹がへこんだ・・・膨らんだ・・・
頭で考えるのではなく、身体感覚を感じることから始めてはいかがでしょうか?

アニータさんは、臨死体験という衝撃的な経験から「心と魂」を見ることが
できましたが、私たちはまずは、身体感覚という安全な扉から、
「マインド」や「スピリット」の中に入っていきましょう。
そのガイドが、私であれば光栄です。

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。