ずっとずっと昔から、物心ついた時から、
この世界は、私にとって危険なものだった。
だからいつでもビクビクしていた。
誰かから、何かから、攻撃されないように
自分を守ってきた。
いつでも怖かった。
自分の心の基調は、恐怖や不安だった。
それじゃ、喜びなんて感じないよね。
楽しんでなんかいられないよね。
ある時、恐怖を突き抜けてしまったら、
自分が感じていたものは
「幻想」だったと気付いた。
自分が作り上げていただけだった。
マッチポンプ。
自分で火を点けて、自分で消す。
このまま、びくついて人生が終わるところだった。
恐怖を覗いてみて良かった。
向き合って良かった。
最悪のことは、最高のことだった。
バンジージャンプの飛び込み台で
もじもじしているうちに
人生が終わるところだった。
さぁ、飛ぶぞ!
(安全ロープが付いているんだ、大丈夫!)
どう飛んでも、絶対安全なんだよ!
ヒャッホー!
世界は、最高だった。
自分は、最高だった。