夫の癌は、今どうなっているのでしょうか?グレード4に近い3の悪性脳腫瘍。5年生存率は20~30%。医師は「再発はしていません」と言うだけ。診察日が近づく度に胸が押しつぶされそうになります。
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癌になると、治癒に向けてのあれこれもたいへんですが、お金のことも厳しくなってきます。もう生活保護しか手はないかも、なんて考えます。人生には、どうやってもうまくいかない時がやってきます。嵐の大海でもみくちゃにされる小舟のようにただただ耐えるしかない時が、何の手立てもない時があります。夫も私もいつしか「死」を意識しました。もうそれしかなかったんです。
涙を見せたことがほとんどない夫が、ある日声をころして泣きました。切ない切ない「音」でした。「僕は…君の幸せを奪ってしまった。僕は大切な君を幸せにできなかったんだ。」夫の悲しみが切ない「音」となって漏れ出ました。もう死のうか…その時でした。
「白い光が降りてくる!」
夫が言いました。
「白い光がこんな太さで降りてくる!」
真っ暗の部屋で、夫が叫びました。
ジェスチャーでその太さを表しました。
「光が…光が…死んではいけないと言っている!」
「君にはこの光が見えないのかい?」
私には何も見えません。
夫は気でも違ってしまったのでしょうか?
しかし、夫の声はあきらかに先ほどまでの
苦しみのトーンではなくなりました。
「ありがとう・・・ありがとう・・・
ありがとうございます、ありがとう。
ありがとうございます。ありがとう。」
夫は、ただただ繰り返すだけです。
一体何が起こっているのでしょうか?
「神様やご先祖様は、そのまま祀り続けなさい。そして、私(白い光)に繋がり続けていなさい。私に繋がり続けていることが重要です。病気も繋がり続けていれば大丈夫です。と、言っている。」
「さっきまでお腹が痛かったけど、消えた。君の右手も治るよ。」と言って、働き過ぎて固くこわばった私の手を優しく包んでくれました。鈍感な私でも、そのエネルギーがじーんと伝わってきます。
「光が『生き続けなさい』と言ってる。」
夫の涙は、喜びの涙に変わっていました。
この不思議な話を書くことにためらいもありました。信じてもらえなくてもいいのです。「絶望」に思いっきり身をまかせる時、次の扉が開かれる。そんなこともあるということを、シェアしたかったんです。
