東京・杉並・西荻窪の施術室、てるこの部屋です。
「感謝筋」軽~い表現でごめんなさい。わかりやすく説明したかったんです。きっとあなたも耳にタコが出来るほど聞いたことがあるでしょう?「感謝が大事。感謝をしなさい。」と。
でもそんなことを言われてもなぜ感謝が大事なのか今一つフワ~ッとしているし、(よーし、今日から感謝するぞ!)とコミット出来るくらい納得したことがないはずです。実利的な方に向けて言うならば、簡単に言えば感謝が出来るようになると幸せのアドバンテージを取れるんです。なぜ、幸せになれるのか…それは「ものの見方」が変わるからです。
あなたはこんなふうに仰るかもしれません。私の人生が思い通りにならないのは○○さんのせいだ、○○が悪いからだと。生い立ちや両親や環境が悪かったからだと。私の考えは逆なんです。自分が不幸に思える理由は自分の中にあるという説を採用しています。自分が辛くなってしまうような信じ込み(例)夫はこうあるべきだ)や前提(例)私は軽んじられる)等を自分が握りしめているからだと思うんです。こういったものが感謝をしていくと自然に解放されていくように感じています。これを私はものの見方が変わると呼んでいます。

私は、人生が上手くいっていないと仰る方には「感謝」をお勧めしてきました。感謝って、安全だしタダだし本当にいいことづくめだと思うんです。しかし、即始められる方ばかりではありませんでした。上手くいっていない方には上手くいかない理由があります。頭であれこれ考えすぎるし、やれない(やらない)理由ばかり仰るし、とにかく頑固なんです。つまり、感謝をすることにものすごい抵抗があるんです。(両親への感謝なんて考えただけで吐き気がする)と仰った方がいました。(感謝をするなんて偽善みたいで出来ない)と仰った方もいました。まるで、感謝したら負けだ、感謝したら自分が損してしまうとでも思っているような感じです。なかなかの抵抗感ですが(笑)逆にそういう方が感謝を常時出来るようになったらどれだけハッピーになるか、その変化・成長を私は見てみたいんです。
逆に抵抗などがなくて、感謝の効果効能を知らなかっただけの方は即感謝を始められ、次々に良いご報告を頂きました。幸せになるにはやっぱり素直さが鍵みたいです。素直さとは行動に移すスピードの早さだと誰かが書いていました。成功の鍵は能力とかではないんです!

でもね…感謝ってやみくもに感謝の言葉を言っていればいいという訳ではありません(それでもやらないよりはうんとマシですが)。大切なのは感謝という行為を行っているかどうかより、感謝の状態になっているかだと私は思うんです。
話はちょっと逸れますが、私は鍼灸学校を卒業したばかりの頃、集中内観研修と言うものに参加したことがあります。これは1週間、衝立で囲われた畳半畳の中に一人でこもり、1日16時間ずっと自分の内面と向き合うのです。これは浄土真宗の熱心な信者であった吉本伊信さんが「身調べ」という修行法を元に作られたそうです。内容は自分との関わりが深かった人(母親、父親、兄弟…)に対して①してもらったこと②して返したこと③迷惑をかけたことの3つのことをずっと思い出すのです。私にはかなり辛いものでした…。
その頃は、いい施術者になるには自己を磨かなければいけないと必死だったので様々な手法を次から次とやっていました。その時の集中内観で何かが変わったかと言えば、う~んという感じです。まぁ、物事には何でもタイミングがありますからね。

さて、感謝筋の鍛え方ですが、これは実際の筋トレと同じだと言いたいんです。すぐには筋肉はつきません。しかし、コツコツやっていれば必ず変わってきます。(感謝が苦手だ。何を感謝したらいいかわからない。)という方に私がお勧めするのは、内観にあった(具体的にしてもらったこと)を一つ一つ思い出し、それに感謝することです。筋トレで言えば、特定の筋肉をきちんと意識しながらトレーニングするという感じです。そうすれば抵抗が起きず(実際にしてもらったこと、事実ですからね)、感謝のステートにすーっと入れるのではないかと思うのです。
自分が望むような愛し方をしてくれなかったと思っている両親でも、すべてが✖だったかというとそんなことはないでしょう。産んでくれたこと、眠い中でもミルクを飲ませてくれたこと、お風呂に入れてくれたこと、服を着させてくれたこと、朝ご飯を用意してくれたこと、ノートを買ってくれたこと、夕ご飯を用意してくれたこと、自分の好きなものを作ってくれたこと、雨の中迎えに来てくれたこと…もうどうお返ししたらいいかわからないくらいのことをご両親からはして頂いているはずです、誰でも。

こうやって一つ一つの「事実」に対して感謝をしていくと、抵抗なく感謝が出来るようになっていきます。数珠繋ぎに思い出されるので楽しみになってきます。自分の頭の中のイメージで嫌っていた人たちに対しても、いつの間にか見方が変わってくるんです。これを続けていくと…なぜか、自分自身に対しても優しくなっているんです。
よく…自分を愛せないとか、自分を信じることが出来ないと仰る方がいますが、自分のことをターゲットにするとやりにくいものです。しかし、他者(特にご両親)に対して、そのやってくださった事実に対して素直に認め、感謝の言葉を伝える(感情をこめなくってOK、実際に伝えず心の中でやってOK)ということは、回り回って自分を赦し受け入れ認めることになっちゃうんです。これはやった人にしかわからない実感です。さあぜひ、あなたも感謝筋を鍛えてくださいね。「筋肉は裏切らない!ヤー!パワー!」