メンタル不調は体で治す

東京・杉並・西荻窪の施術室、てるこの部屋です。

ポリヴェーガル理論というものをご存じでしょうか?

1994年にステファン・ポージェス博士によって提唱されました。日本語で言うと「多重迷走神経理論」となります。ポリとは複数というような意味で、ヴェーガルは迷走神経と訳されます。自律神経と言う言葉は聞いたことがあるかと思います。陽気が著しく変動したりするこの時期(自律神経がやられた)とか言いますよね?

この自律神経は通常、交感神経副交感神経(副交感神経は迷走神経とも言います)の2つだと言われていますが、ポリヴェーガル理論では副交感神経を背側迷走神経と腹側迷走神経の2つに分けています。つまり、自律神経を3つに分類しているのが特徴なんです。

自律神経は自分の意志では動かしにくいものです。心臓は寝ている間もちゃんと動いてくれていますよね。自分で止めたり出来ないでしょう?自律神経の様々な反応は、何かの刺激に対して起こる生理反応と言われています。

例えば、交感神経が反応する時は体が危険を感じている時です。緊張し、心臓も早く打ち、動悸もしたりします。便秘がちになったり、筋肉がカチカチになります。心配・不安・焦り・怒り・パニックなどを感じます。よく言われる戦うか逃げるかを決めなきゃいけない時です。いい悪い正しい間違っているのジャッジメントも厳しくなりがちなのは仕方ないとも言えますね。

副交感神経の1つである背側迷走神経複合体の反応が起きるのは、交感神経が過緊張を続け、このままだと危険と感じて身体がブレーキをかける感じと言われています。燃え尽きてしまった、働き過ぎたり戦ったりしたがもうダメだ、休まないと危ないとドクターストップがかかった感じです。体は重たく感じ、疲れやすくなります。人と会うのがおっくうになったりします。憂鬱・悲しみ・あきらめ・恥・劣等感・罪悪感・無力感・無感動・消えたいなどを感じやすくなります。これらはストレスになるものからいったん離れ、活動レベルを下げて充電するためのものとも言われています。充電なんて言葉で説明されるとちょっと安心しますね。この状態でさらに頑張ろうとすると負のループに入りそうですね。

そして、もう1つの副交感神経である腹側迷走神経複合体ですが、これは安心感・信頼感・平和・愛おしい・あたたかい・喜び・感動的・一体感・おまかせ感・誇らしいなどの感覚です。ちょうどいい感じになっています。

交感神経が戦いモードで、副交感神経がリラックスモードだと言われていた今までの自律神経理論では解明出来なかった部分が、副交感神経の働きが2種類あるとわかったことで体と心の繋がりと働きがよりよくわかるようになりました。さて、皆さんは今どんな状態ですか?

上記の情報は吉里恒昭さんの「ポリヴェーガル理論がやさしくわかる本」から引用させて頂きました。吉里さんは「体が整うと、体にエネルギーが戻り、脳の状態が整って、結果的に心が回復してくる」ということが心療内科の現場ではよく起こると書いておられます。この本は自律神経失調症の方はもちろん、お疲れ気味の方、子育て中の方、最近やる気が出ない方、特に悩みをこじらせがちな方にお勧めです。

心が不調の時、人は焦ってしまいます。(自分が弱いからだ)とか(強くならなきゃ)とか(考え・性格を変えなきゃ)とか(早く復活しなきゃ)とか。そうすると負のループにはまってしまうんです。心や考えを直そうとするのではなく体の状態に着目してみては?という提案です。心理セラピーを受けたりスピ的な動画をいくら観てもモヤモヤが晴れなかったり何も変わらない時は、心や思考ではなく体にアプローチが必要です。自律神経は心の状態と繋がりがありますが、れっきとした体です。昔から東洋では「心身一如」と言います。体を治すには心から、心を治すには体からと言う言葉もあります。

私は鍼灸師です(針も使いますが、メインは使わない施術です)。今の場所に移転する前は12年程心療内科の2階を間借りして治療院にしていました。そこでは医師から次々と患者さんが送られてきました。「カチカチなのよ。ゆるめてあげて」と。心が鬱々としている患者さんはみんな肩凝りもひどいし、背中がバリバリなんです。それを弛めるとなぜかメンタルが良くなっていくのが昔は不思議でした。

出来れば薬に頼りたくないという方自然な方法で気持ちを楽にしたい方は、心ではなく体を癒してはいかがですか?当院の優しい施術は氣(エネルギー)をたっぷり補充します。エネルギーはガソリンと同じです。ガソリンが入ってないと車は動かないでしょ?まずはそこから始めませんか?

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。